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ヨーロッパの自転車事情(オーストリア)後編

どでかい規模のサイクルプロショップ

オーストリアではスポーツバイクに乗る人をたくさん見たので、サイクルショップもたくさんあるはずだと思い、インターネットで検索したのですが、メンテナンス中心の小さなショップぐらいしか見つけることができませんでした。

 

ショップ探しをあきらめかけていたその時、現地在住の叔父と叔母が私のために一軒見つけてくれました!

それもツールドフランス出場経験のあるサイクリストが経営するサイクルプロショップだそうで、その叔父がわざわざショップまで私を連れて行ってくれるというありがたいお話!!大感謝です!!

 

そうは言っても、私がウィーンでインターネット検索したときにはそのショップはヒットしなかったので、期待と不安が入り混じっていましたが、とにかく連れて行ってもらいました。ウィーンの南端で、シェーンブルン宮殿を5kmぐらい南下したところに位置するトリエスター通り(Triester StraBe)のロードサイドに、そのショップはありました。大きな道路沿いにそびえ立つ建物は、正面から見たところ視界に収まりきらないほど大きく、私はガクゼンとしました。

 

広い駐車場の奥に立つ建物は平屋で、その規模はアメリカのコストコホールセールに匹敵するのではないかと感じました!中に入ると、とにかく広いため、自転車や各種アイテムがひしめきあうことなく余裕をもってディスプレイされており、とても見やすくて、どういう商品がどこにあるのかといったレイアウトもわかりやすかったです。

驚いたのは、ショップ内で(室内で)スポーツバイクの試乗が行われていたということです!確かに、ショップ内のスペースとしては、通路の幅も十分にあり、見通しもよく、直線距離もそこそこあります。そのときお客さんが多くなかったこともあるかもしれませんが、他のお客さんに迷惑をかけることなく、スイスイと試乗されていました。

床はビンディングシューズ着用のお客さんのためか全面にカーペットが敷かれていますが、それも薄くしっかりしたタイプなのでタイヤを傷めず、十分にペダルを踏み込めると思います!

 

このショップは、[Bernhard Kohl](ベルンハルトコール)といいまして、これは経営者である元ロードレース選手の名前だそうです。その方は、ツールドフランスで山岳賞を取ったことがあるクライマーだそうです。

 

品揃えとしては、全体的に車体がメインですが、ウェア、ヘルメット、シューズ、パーツも揃えています。

自転車の車体は、ロードバイク、マウンテンバイク、ファットバイク、子供用自転車もありましたが、特に目立ったのはEバイクの品揃えの多さでした。自転車に乗る理由は人それぞれだと思いますが、基本的には移動手段として実用的に自転車を使用している、という事ではないでしょうか?

 

取り扱う自転車のブランドとしては、私の愛用しているBianchiを含めてCannondale、FUJI、地元ドイツのCUBE、その他いろいろありましたが、珍しかったのは、弱虫ペダルの主人公の小野田坂道君も愛用した、高級ブランドのBMCの品揃えが豊富だった事です。

本格的なロードバイクを揃えているお店なのに、子供向けやEバイクといった車体も扱っていますし、持ち込まれたロードバイクのメンテナンスをして店員の方自身が軽く試乗して出来栄えを確かめられたりもしていました。

安心してメンテナンスなども任せられそうで、いろんな意味で幅広い層のサイクリストに優しい店だと思います。

 

私自身は初心者のカジュアルサイクリストですが、記念にオリジナルのBernhard Kohlのロゴが入ったサイクルジャージとビブショーツをセットで購入してしまいました。

 

自転車好きの私にとっては、このショップに来られたことが一番の収穫でした。

強いてさらに希望を述べるならば、現地レンタルでスポーツバイクに乗れる店を見つけたかったです。

最後にザンクトペルテンの街並み

無事にサイクルショップを見られて満足感を得た私は、旅の終盤にザンクトぺルテンという、ウィーンの西方にある都市を訪れました。ザンクトぺルテンはオーストリアで9番目くらいの規模にあたる中都市です。

前編でも述べましたが、国一番の大都市のメインストリートは、どこも似たような感じに見えます。

観光客が少ないローカルな地区の方が、現地の方々の過ごし方や雰囲気が直接伝わり、その国の文化を深く感じ取ることができるのではないかと思います。

そのような意味でこのザンクトペルテンは、色とりどりの美しい街並みもあり、若者が集う場所もあり、市民が憩う場所もあり、オーストリアを肌で感じる、とても居心地の良い街でした。

 

ちょっと自転車を停めて本を読んだり、カフェに行ったり、街中を散策したりするには絶好の環境です。

また現地の方が普通に過ごしていても、「絵になるなぁー」と思う光景をたくさん見かけました!

 

 使用されている自転車は、ほぼクロスバイクやマウンテンバイクタイプのものが中心で、至る所に駐輪用のスペースが設けられていました。日本では、自転車といえばママチャリがほとんどで、スポーティな自転車に乗ることに抵抗を感じる方も少なくないのではないかと思います。変速機付きの自転車に乗っていると、いかにも「スポーツバイクに乗っています」といった感覚で見られたり、ロードバイクに乗っていると、レースを目指すような人と思われたり、速く走れなければ恥ずかしいというような雰囲気があるかもしれません。

 

 オーストリアでは、日常の便利な移動手段として自転車が親しまれていて、年齢や場所を問わず、軽快に走れる自転車が自然に選ばれているように感じます。また、道路にしても街の施設にしても、自転車を利用する人のための環境が整っていました。今の日本の道路環境をすぐにオーストリアと同じ状態にすることは難しいかもしれませんが、私たちの意識を近づけることができるのではないかと思います。また日本の自転車用のレーンがまだまだ中途半端にしか作られておらず、今後はさらに配慮された道が多くなることを願っています。

 

車で移動中に見たサイクルジャージを着てロードバイクに乗っているサイクリストはもちろんですが、普段着で街を走っている人も、必要な状況に応じて手信号を出している場面を見かけました。

歩行者や車やバイク、そして自転車の人たちが自分中心ではなく安全を意識して行動することによって、気持ちよく過ごすことができるのではないかと思います。

 

あとがき

今回のオーストリア旅行は、親戚の結婚式に招待いただいたことで実現できました。

初めて訪れた場所で、観光地から田舎町、サイクルショップを含めてこれだけ満喫できることはなかなかないのではないかと思います。また、叔父さんの奥様のイギリス人の親戚の方々とも仲良くさせていただき、とても楽しい日々を過ごすことができました。

 

最終日の前夜はお世話になった、新婦の父にあたる叔父の家に泊めていただき、美味しい食事とワインなどをごちそうになりました。

 

翌朝には叔母の自転車をお借りして近所を走りました!

 

本当にお世話になり、ありがとうございました!!